情景が目に浮かび、身につまされる作品がとても多かったと思います。抽象的な思考ではなく、生活の中から生まれる作品の共感は、俳句の醍醐味だと思います。それがいかんなく発揮された作品がとてもたくさんあって、悩みましたが、今回入選した作品は、いずれも素晴らしい作品だと思います。(森永卓郎さん)
今年も選考委員泣かせの力作ぞろいで、昨年に引き続き、時流を反映したコロナ関連の作品が寄せられる一方、今回のテーマ「遺言は、愛の言葉」らしく愛情に満ちたハートフルな作品が多いように感じました。また、受賞作品のように自身の実体験をダイレクトに川柳にした作品が多いのも印象的でした。遺言書は必ずしも財産分けのためだけではなく、残される人に対しての想いや気持ちを伝え残すためにも書くものだと思いますが、そのことを今回のゆいごん川柳があらためて教えてくれた気がします。(佐山和弘さん)
今年も沢山の作品で楽しませて頂きました。長いコロナ禍での傑作が多く生まれましたが、入選作の上位は不変の人間模様でしたね!!こんな時だからこそ人間らしさに惹かれました。(桂ひな太郎さん)
「遺言は愛の言葉」のテーマにふさわしい佳句が多く寄せられたと思います。川柳は森羅万象何でも詠むことができる魔法のような文芸ですが、どの句もその川柳の魅力が遺憾なく発揮されていると思います。私自身も「ゆいごん川柳」の選を通じて、改めて人生をポジティブにとらえ直すよい機会になりました。(全日本川柳協会)